文房四寶 鑑璞斎
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老坑水巌海天浴日八稜硯
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老坑水巌海天浴日八稜硯(ろうこうすいがんかいてんよくじつはちりょうけん)
幅:83mm
厚さ:16.5��
数ある端溪諸坑の中でも最も名高く、あらゆる硯材の頂点ともいうべき、老坑水巌の小硯です。老坑は広東省肇慶、斧柯山で採掘されてきた、端溪硯石の最高の硯材です。その採掘は明代にさかのぼります。坑洞が深くなるにつれて、坑洞には水がたまるようになり、採石が困難になってゆきます。乾季を選び、水のたまった坑洞から数か月かけて水を汲みだして後、はじめて採石が可能になります。その難事業から、採石は清朝後期には十数年から数十年に一度、行われるだけになりました。現在は坑洞が完全に閉鎖されたため、再び採掘することは出来なくなりました。
あらゆる端溪諸坑にくらべて、その絶対数が非常に少ないため、市場では見ることすら稀な硯材です。また近代では、斧柯山対岸の沙浦から石色の似た硯石が大量に採石され、”老坑”の名で流通したために、大きな混乱をきたすようになりました。沙浦で採れる巨材は、見た目は派手ですが鋒鋩が粗慢で弱く、硯としての実用価値は劣っています。
また老坑近傍で新しい坑洞から老坑水巌に似た硯石が採石され、この新老坑も老坑水巌との弁別が難しい硯材です。水巌と同じく”老坑”として扱われることも多いのですが、やはり温潤細密という点では老坑水巌に及ばないところがあり、新老坑と区別しています。
墨堂や硯背には小さな亀裂のようなものが走ってますが、これは天然の”蟲繍(ちゅうしゅう)”という石品であえて残しており、また墨を磨っても墨に当たることはありません。やや天青気味の地色、墨堂、硯背にそれぞれ青花が認められます。
派手な石品こそ少ないですが、温潤緻密かつ堅牢な鋒鋩を持ち、水巌の名に恥じぬ優れた硯材が使用されています。
作硯はおおらかな海浪紋よりなり、円形の墨堂を旭日に見立てて、”海天浴日”の様式。海浪紋は明代後期の墨の意匠にも多用されており、これは清朝初期にまで継続します。したがってこの硯は清朝より、幾分明代に傾斜した趣を意図して作硯されております。小さな硯ですが、全周囲が大胆にカットされており、2〜3倍の面積ほどの硯材より作硯されていると考えられます。
老坑水巌の特徴として、非常に硬い唐墨の古墨も滑らかに溌墨させることが出来ます。半面、膠の重い新墨、和墨や粒子の粗い松煙墨のご使用には適さないかもしれません。可能な限り上質な墨をお使いいただければ、長年使い込むごとに一層の温潤さが加わり、愛玩の念が増すことでしょう。
販売価格
138,000円(内税)
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