小紫頴筆

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筆鋒の長さ:3.8cm
筆管の長さ:16.1cm
筆管の太さ:0.75cm
※手作り製品のため、若干の異動は含みおきください。

【青竹小紫頴筆】

兎毫のうち、白毫で芯を作り、その周りを純紫で取り囲み、さらに根元の部分を花毫で巻きあげています。この大きさの紫頴筆は、科挙の受験の際の、とくに上級試験の答案作成に使われたといわれます。また臣下から皇帝への上奏文、特別な報告書作成に使用されました。

王朝時代にあっては上流階級の人士が使用した品ですが、簡素な生活を好んだ文人の持ち物らしく、過度な装飾をさけて厳選した青竹を筆管に使用しています。この種の青竹は使い込むことで手によくなじみ、時間が経過することで、象牙のようなつややかな風格を帯びてくるでしょう。また筆帽の両端と筆管の末端に牛角をあしらい、質素な姿に仕上げています。

【ご使用上のご注意】

使用される場合は、必ず先端の数ミリ〜十数ミリほどのみを下してご使用ください。根元までおろしてしまうと、筆鋒の先端がまとまることがなくなります。お使いの後は筆から墨を抜き、筆鋒をよく乾かしてから筆帽をかぶせて保管してください。 筆帽は乾燥や圧力によって、接合部分が割れてしまうことがあるかもしれませんが、製法上構造上いたしかたない点ですので、なにとぞご了承ください。筆鋒の保護が目的ですので、そのままお使いいただければと思います。

【紫頴筆について】

ほんのわずかな材料しか取れない純紫毫のうち、長さの揃ったものはさらに少ないものです。この希少な紫毫を材料にして作った、蘭蕊式の紫頴筆です。その形状は名のごとく筆鋒の先端が太く、腰にかけて引き締まった蘭の花房のような格好をしています。

外見からは見えませんが、筆鋒の中心にはほぼ円錐形の兎の白毫が使用されています。またその外側を、純紫が取り巻くような格好をしています。兎毫の中でも、毛の全体が濃い紫色をした”純紫”は、その全体の中ほどが膨らんだ、紡錘形を引き延ばしたような格好をしています。この2種類の形状を組み合わせることで、中ほどの腰が引き締まった、独特の形状の筆鋒が作り上げられます。希少な材料を丹念に集め、高度な製筆技術によって初めて完成をみました。

この種の筆は、明代後期から清朝にかけてつくられました。臣下が皇帝に上奏文を書く際には、端正に整った楷書体で書くことが要求されましたが、その種の書体にもっとも適した筆として作られています。また皇帝が上奏文に朱を入れて添削する際も、この種の紫頴筆が用いられたといわれます。一般の市場で見ることはまれで、もっぱら献上品か下賜品の中にみられるものです。

希少な材料を使用し、使用する人も宮廷官僚か一部の士大夫に限られていた筆です。もともとの生産数はごくごく限られたもので、科挙制度が廃止され、王朝時代の終焉と同時に作られなくなりました。また実際に使用された実用筆であったため、現存する作例がとても少ない筆でもあります。

紫毫は弾性が強く、もとの形に戻ろうとする性質が極めて強い製筆材料です。しかしその先端2〜3mmは非常に柔軟。紫毫で作られた筆は、その最先端部分は落筆した手ごたえを感じないほどでありながら、収斂する力も大変強い筆になります。

精緻な小楷に使用されるのに最適の筆です。使用を重ねるうちに、楷書に使用されるのにやや緩く感じ始めた頃からは、尺牘、王朝風の草書や行書にもお使いください。この筆でしか表現できない筆致を、必ず体験されることと思います。
定価 17,000円(内税)
販売価格 17,000円(内税)
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