遵選松烟墨「為龍為光」

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重さ:4.5両(約150g)
※大きさや重さは乾湿の状態で変化します。プラスマイナス5%程度の伸縮をみてください。
1980年代にかけて採取された、上質な松烟のみを厳選して使用した、松烟墨「為龍為光」(いりゅう・いこう)です。
近年の粗悪な松烟墨には、黒味を付加するために石油や天然ガスの燃焼時に生成されるカーボンや、黒鉛などが添加されていることがあります。「為龍為光」は松の老木から生成された松烟以外の煤は使用しておりません。また松烟独特の青味を強くするための、特別な染料などは一切使用しておりません。
宋代以前は唐墨の主流であった松烟墨ですが、その品質は松烟の質に大きく左右されます。現代中国における松烟の採取は、年々その生産量が低下し、とくに2000年代に入っては品質も昔年の松烟とは隔たりがあるのが事実です。今回はさる有名工場に収蔵されていた80年代に採取された松烟を使用し、超細純松烟の配合に基礎をおきながら、落ち着いた中にも潤いのある色沢を呈する松烟墨に仕上げました。
松烟は淡墨にして「青い」という印象を持たれることが多いですが、濃墨で使用した場合でも、艶を抑えた落ち着いた漆黒を発現する墨が上質です。質の悪い松烟は、雑物の混入はもちろん、パサパサと乾燥した粗慢な質感を呈します。上等な松烟墨には、膠の光沢だけではなく、松烟そのものに潤いと色味の深さがあるものです。
「為龍為光」では、紙の上で深沈とした漆黒を発揮してくれます。とくに毛辺や白連などの竹紙との愛称がよく、松烟独特の色身の強さと併用することで、メリハリのある色調を現出します。
紙の光沢に支持されることで、濃墨の墨跡はかすかな明るさを感じさせ、潤いのある漆黒は油烟墨に迫るほどです。淡墨にしたときにはわずかに青味を感じさせ、幅広いトーンをもって華やかな明るいグレーに変化します。
明代の方于魯の「方氏墨譜」に掲載されている「為龍為光」の墨銘を採用し、表に双龍の図を、裏面に二本の松の木が刻んでいます。松はその幹が曲がりくねり、手足のように枝が伸びている様子や、樹皮や根元に流れ出た松脂(まつやに)が青黒く固まった様子、さらに樹皮を鱗にみたてて「龍」とくに「蒼龍」に喩えられます。良質の松烟の採取には、年数を経て、松脂を多く含んだ老松が良いとされます。墨において「龍」は皇帝や皇族への献上品を意味する意匠ですが、同時に優れた松を用いて造られた墨であることを暗示しているのです。
書にも画にもお使いいただけますが、特に松烟墨は竹紙に定着がよく、信箋や尺牘への使用に効果を発揮いたします。
※2009年秋季の製造になります。まだ状態が新しい墨であり、墨液に若干の重たさがあります。年数を経るごとに、膠は軽くなってまいります。
※良質の松烟を使用していますが、松烟墨は一般に硯の石色を暗くする傾向がありますので、使用される硯の選別にはご注意ください。
※手作業による製造であり、また乾湿の度合いによって、重さや寸法には若干のばらつきがあります。予めご了承下さい。
定価 25,000円(内税)
販売価格 25,000円(内税)
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